相続対策-戸籍について-

京都鴨川司法書士・行政書士事務所の大塚です。
2021年も早いもので、季節はもう春。近日は、まさに三寒四温、
筆者大塚も、例外なく、季節の変わり目により、咽喉風邪をひき、
現在、体調復調中、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
そんな中、、相続登記、第三弾、今回は「戸籍」について書きます。

さて、「戸籍」ときくと、皆様はまず一番に何が思い浮かばれるでしょうか?
身近な例でお話をすると、「入籍」、例えば、婚姻をすると夫婦となる二人で、新しい戸籍を作ります。
これまでは親御様の籍に入られていた方が、親御様の籍から抜け、新たな本籍に移籍することになります。これを「新戸籍の編製」といいます。

ちなみに、戸籍を抜けることを「除籍」といい、戸籍に入ることを、先ほど述べた「入籍」と言います。
入籍の原因として婚姻の他には、出生、除籍の原因としては、離婚、死亡があります。
分かりやすいイメージで例えると、一つの箱(本籍)に構成員(家族)が入り、戸籍が編製されます。日本国民全員が、戸籍法という法律のもとに、戸籍がつくられます。
また戸籍に記載のある人全員の身分変動(除籍)なども全てが記載されるため、自身の身分だけでなく、同戸籍にある親族の身分関係を公に証明するものでもあります。

そこで、相続登記において、戸籍がどのように関わってくるか、ですが、
被相続人(故人)が亡き後、相続手続きにおいて、故人の出生から死亡までの戸籍が必要となります。その理由として、相続人を確定させる必要があるからです。
故人の出生の戸籍となると、大変古いものも含まれ、現在の戸籍とは異なる形式のものがあります。
(また、相続人確定後には、相続人廃除有無の確認の為に相続人全員の戸籍、住所確認のために、故人及び相続人の、
住民票や戸籍の附票も必要となります。)

本論に戻り、戸籍につきまして、重要な四点について、お話をさせて頂きます。


まず一点目、戸籍に記載されている内容についてです。
ざっくりと述べると
・筆頭者
・本籍地
・戸籍事項(改製日、改製事項等)
・戸籍構成各員の名前、生年月日、入籍年月日、父母、義父母のの氏名およびそれとの続柄(関係性)
・他の戸籍から入った人は元の戸籍などです。



次に二点目、戸籍の種類についてご説明いたします。

①改正原戸籍(戸籍はこれまで、いくども戸籍法により改定されており、古いものでは「明治19年式戸籍」
「明治31年式戸籍」「大正4年式戸籍」などがあります。
詳細は、またの機会にさせていただくとして、その都度、戸籍がその当時に存する内容について「移記」されています。
これまでの改正では、筆頭者が死亡すると新たに戸籍が編製されていましたが、
「昭和23年の改正」においては、その点が変更され、死亡した筆頭者は、×印がつけられ、記載としては残されたままとなります。
その後も昭和33年一次編製、昭和36年二次編製等、詳細は割愛しますが、次々と戸籍が編製されています。
「戸籍」が難しい、ややこしい、と感じる所以はそこにあると感じます。
ここまでの戸籍はすべてが、役人による手書き縦書きの(場合によっては、とても達筆で読みづらい)戸籍です。
我々司法書士も、戸籍の解読、戸籍の収集、戸籍のすべてを追っていくには、なかなか苦労します。

②現在戸籍:平成6年12月1日に行われた「平成の大改正」と呼ばれるものです。
ここでやっと、手書きから「コンピューター化」され、手書きからワープロ文字での印字となります。
これが皆様が戸籍を取得する際に、通常よく目にされる横書きの戸籍です。

③除籍(除戸籍):戸籍の構成員がすべて除される(死亡や離婚等により全員が戸籍から抜ける)とその戸籍は「除籍」となります。
しかしながら、除籍の保存期間は除籍謄本となってから120年ですので、まず、取得できなくなるということはありません。

左記は補足となりますが、戸籍の種類に絡み、「謄本」「抄本」についても、知っておくと便利な知識ですのでお伝えいたします。
戸籍の謄本:謄本とは、その戸籍に属する構成員全員が記載されたものです。
戸籍の抄本:抄本とは、構成員のうち、戸籍を取得したい方のみと本籍・筆頭者氏名・戸籍事項(改製日、改製事項等)欄
のみが記載されたものです。



続いて、三点目、戸籍の収集方法についてご説明いたします。
まず、前提として、本籍地とは必ずしも、住所地(住民票のある所在地)と同一である必要はなく、日本国土であれば、どこにでも本籍地を定めることができます。
しかしながら、戸籍を必要とする場面において、急いでそれを取得する必要があることも多く、
郵送での取り寄せには、一~二週間ほど日数を要することもありますので、予め心得ておく必要があります。

1.本籍地のある市区町村役場窓口にて、直接窓口で手続きし、受取ります。受取りには、認印、運転免許証等、公的な本人確認書類の提示が求められます。

2.郵送での取り寄せ:請求内容詳細を記述した交付申請用紙、返信用封筒(返送用切手貼付要)、公的な本人確認書類の写し、所定金額の小為替を同封し、郵送。
 請求内容詳細は、各市区町村役場HPに記載あり。またダウンロード要用紙が掲載されていることも多い。 自宅にプリンタがなければ、同内容を白紙に手書きしたものでも可。
 代理人(例えば司法書士)に戸籍取得を依頼する場合、代理人への委任状と代理人の本人確認書類等の写しが必要。

 また、取得する戸籍が登記申請添付書類として必要であれば、司法書士が職権にて、代理取得手続きを行えます。

3. コンビニ発行:マイナンバーカードでのコンビニでの公的書類発行対応市区町村に限りますが、マイナンバーカードをお持ちの方は、コンビニのマルチコピー機において、戸籍の取得が可能です。
 こちらは、24時間いつでも発行ができ、市区町村によっては、発行手数料が窓口申請よりも安い場合があります。
現在の住所地と本籍地とが異なる場合については、事前に本籍地の市区町村役場へ利用登録申請を行う必要があります。こちらもマルチコピー機によって申請可能です。



最後に四点目、戸籍の有効期限について述べます。
戸籍謄本は、申請する手続きによっては「○か月以内に発行されたもののみ有効」というように、証明書としての利用期限が限られています。
しかしながら、本ブログで述べている相続登記に添付する戸籍謄本には、被相続人に関するものについては、特に定められた有効期限はございません。
ただし、相続人となる方の戸籍謄本については、必ず、被相続人の死亡後に取得したものである必要があります。


以上、今回は、「戸籍」についての概要および詳細の基本事項について記述いたしました。
登記に必要な公的書類は戸籍以外にも種々あり、住民票、戸籍の附票、印鑑証明等、、
このブログが、微力ながら、相続について悩まれている方の、一助となることを願いながら、、、まだまだブログは続きます。

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